新聞記事から 2006

ここでは、新聞記事から社会福祉に関係のあるものを選び、紹介・解説します。

事情があり,2回のみの更新でした。

夢ふくらむ「道の駅」 障害者の労働 自立を支援  尾道「瑠璃の屋形」
(2006年9月16日 朝日新聞 朝刊)

 障害者自立支援法の施行で経済的な負担が増す精神障害者らの自立の一助にと,尾道市久保町の通所授産施設「瑠璃の屋形(るりのやかた)」に15日,地元の取れたての新鮮な野菜や卵などを販売する常設の生産者直売市がオープンした。売り上げの一部を販売手数料として受け取り,障害者に報酬として分配する仕組みで,地元の生産者が協力している。施設の関係者らは「地域の人と交流することを通じて,障害者が地域で生活するための一歩にもなれば」と期待している。
 (中略)
 高垣理事長は「将来は独立したNPOや会社にして,障害者を本格的に雇用できるようにしたい」と夢を膨らませている。

解説です
 以前より関係のある「瑠璃の屋形」の記事が載っていた。
 理事長の高垣さんは障害を持っていても働くことに対する意欲を持ってもらうことの重要性を以前語っておられた。「障害者だから」と質の悪いものをお義理で買ってもらうのではなく,きちんと商売として成立することを目指しておられます。しかし,福祉施設の参入を阻止する形のバリアがあることを嘆いておられました。
 今回の取り組みはこれまでの考えとアイデアが結びついた形での展開だと思います。

 従来のような地域との交流の少ない所内作業ではなく,多くの地域住民と交流のある活動は本当に魅力があります。
やりくりナビ  医療コーディネーター
(2006年8月21日 朝日新聞 朝刊)

心の病30代社員で急増

30代の会社員に,うつ病や神経症など「心の病」が急増していることが,社会経済生産性本部メンタル・ヘルス研究所の実施したアンケートで分かった。
 (中略)
 「心の病はどの年齢層に多いか」と聞いたところ,「30代」と答えた企業がもっとも多く,全体の61.0%を占めた。02年は41.8%,04年49.8%と30代の急増が目立つ。
 (中略)
 心の病で1ヶ月以上休んでいる社員のいる企業の割合は7割を超え,これも増え続けている。


 解説です
 以前から心の病が急増していることは指摘されている。それが30代に多いということを記事では「成果主義」の普及によって自分のことで精一杯で仕事を後輩に教える余裕がないことに加え,後輩は仕事が分からないことによって,ストレスが増大しているからだという。
 このようなこともあるのだろうが,職場でのメンタル・ヘルスを増進させ,早期に相談をして健康の維持・増進を図るための取り組みも進んでいる。
 EAPというものがあるが,これらの活動はますますその重要性が増すと思われる。

 精神保健福祉士との関係を考えると,このような現状をきちんと理解し,精神保健福祉士として対応していくことが求められている。実際には既に活動している精神保健福祉士もおられ,日本精神保健福祉士協会の機関誌『精神保健福祉 通巻66号 Vol.37 No.2,2006』の〔現場レポート/新領域・局面でのPSWの実践〕という特集の中で,「産業領域でのPSWとしての実践」が高橋尚子さんによって書かれている。
 関心のある方はぜひお読みください。

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