「びんご・生と死を考える会」
活動内容 2001 

10月定例会・第2回ホスピスボランティア養成講座第2回合同企画
「終末期における心のケア」

2001年10月27日(土) 午後2時〜5時 会場:福山市医師会館
 本日の講演は,「終末期における心ケア」というテーマでした。
 講師は,六甲病院緩ホスピス・チャプレンの沼野尚美さんでした。
 
 内容は,終末期の心のケアを実際に行う時のことについてでした。1500名以上の方々の生と死に関わってこられてきた体験の中から,具体的な例をもとに次のようなことを話されました。

1)人との関わりについて
 終末期になると,自分の心について振り返り,自分の心のありようが見えてくることが多いようです。そして,
その時こそ人との関わりが大切になります。
 終末期の人は,自分の過去を回想しますが,その多くは人間関係に関することです。それも,家族をはじめとした肉親との関係です。その人間関係の中での苦しみや憎しみ,悲しみを,医療スタッフやチャプレンとの人間関係を通じて癒すことがとても重要なのです。
 つまり,人は人間関係を通じて癒されるのです。

2)終末期の方に接するときに心がけること
A:存在感
 側にいるだけで落ち着く,ホットするという存在でいられるかということ。これは,話しを聞くとか,何かをするとかということ以前の問題であるが重要。
 相手にとって暖かい,居心地の良い存在であるためには,顔の表情が大切。また,批判しないで受け入れることが重要。

B:コミュニケーション
 相手の本当にいいたいことをキャッチすることが大切。
 人(日本人場合特に)は,いわないで相手に伝えようとすることが多い。相手の行動から,その真意を捕まえることができることが必要です。

C:「死」ということについての感性
 同じように自分も将来死ぬ存在であるということを前提として語り合うことができることが重要です。解決しないでも,語り合うことで癒される。
 だから,ボランティアをする人も「死」について日頃から考えることが求められる。

D:ユーモア

E:「愛」を相手に伝えること
 分かっていてもいわないといけない。また,言ってほしい,聞きたいということを知って,積極的に言うことが重要。

 沼野さんの講演は,ユーモアたっぷりの話しで,常に笑いを誘うものでした。後半は,グループワークをしましたので,沼野さんの講演時間は1時間少しでした。そのため,もっと話しを聞きたいという希望が多く出ました。 ぜひ企画したいものです。    
9月定例会・第2回ホスピスボランティア養成講座第1回合同企画
「傾聴とは何か」
2001年9月29日(土) 午後2時〜5時 会場:福山市医師会館
 本日の講演は、「傾聴とは何か」というテーマで、福山平成大学の大中章さん(臨床心理士)が講師でした。
 この講座は、昨年に続き今年で2回目となるホスピスボランティア養成講座の第1回でもあります。

 話しの内容は、まず、ホスピスにおいて、どうして傾聴が必要なのかということについて、心のケアとの関係で話されました。
 そして、傾聴についてその意味と、具体的な行動について非常にわかりやすく話されました。普段人の話を聞くというときにはそれほど意識しませんが、相手の言いたいことをきちんと受け止め、受け取ったことが確かに相手の言いたいことであったかどうかを確かめることの重要性についてわかりやすく説明されました。
 また、ボランティアとして傾聴する時の注意点については、聞くことの難しさと聞くことで聞こうとしている人自身が苦しくなってしまうこと、それを解決するための訓練の重要性について話されました。

 その後、講演を受けて、グループワークを行いました。
 大勢の中では、なかなか話すことが難しいのですが、小グループでのグループワークでそれぞれの思いを話していただくことができたようです。
 7月定例会 「患者の権利と患者中心の医療」
2001年7月29日(日) 午前10時〜12時 会場:福山グランドホテル
 本日の講演は、「患者の権利と患者中心の医療」というテーマで、NPO法人患者の権利オンブズマン理事長の池永満さん(弁護士)が講師でした。

 相次ぐ医療事故報道の中で、事故隠しを止め、事故から学んで安全な医療システムを作り上げるという視点への転換が求められています。
 また、安全で納得のいく医療、患者中心の医療は、「患者の権利」の確立を抜きにしては実現しません。そのキーワードは「情報開示」による医療情報(危険性情報)の共有と「自己決定権」です。
 この基本的な視点をふまえて、インフォームド・コンセント、患者のプライバシー保護とカルテ開示、苦情手続きとオンブズマン制度などについて、具体的なお話が聞けました。

 話しの内容は、医療における患者の権利が中心でしたが、福祉に関する内容にも触れられました。医療・福祉に関する基本的な視点でありながら、なかなか実現できていない内容は非常に参考になりました。

 「NPO法人患者の権利オンブズマン」は、独自のHPも開設されています。URLは、次の通りです。
 http://www.patient-rights.or.jp 
 6月定例会 「川竹文夫のガン克服講演会」
2001年6月23日(土) 午後3時〜5時 会場:福山市医師会館
 本日の講演は、「幸せはガンがくれた。 自分で治す・心で治す。」 というテーマで、川竹文夫さん(ガンの患者学研究会代表)が講師でした。
 今回の講演に関するHPがあります http://www.emile.co.jp/kanjagaku/kouen/kouen3.html

◆幸せはガンがくれた ー自分で治す、心で治すー
 「ガンは治る。進行したガンも、手遅れと言われた末期ガンも、やはり治る。治す力は、すでにあなた自身の中にあるのです。このことを世に知らせ、一人でも多くの方たちが健康を取り戻す手助けをしていきたい・・・ガンになって、今はまだ、落ち込んでいるかもしれないあなた。でも、あなたは決して一人ではありません。この講演から、胸一杯の勇気と希望をお持ち帰りください。」

 今日は、開演前からあいにくの雨でした。しかし、多くの参加者がありました。川竹さんの、軽快な話しに会場は時折笑いが出ます。多くの参加者が、「よしガンは治るんだ。」という気持ちをもって帰られました。
 話しの内容は、現在のガンを取り巻く5つの間違いを指摘され、それを多くの例をあげながら進んで行きました。その5つとは、次のようなものです。
 1)ガンに対するイメージの間違い
 2)治療法の間違い
 3)治す主体に関する間違い
 4)治ったと思うことの間違い
 5)告知しないと言う間違い
 ガンに関するこれらの間違いに気づき、医師や他人任せにせず、患者本人がガンと主体的に向き合い、それを通じて生き方を見直すことが必要と力説されました。
 5月定例会 「懐かしの歌声喫茶」
2001年5月25日(金) 午後7時〜9時 会場:ミントン・ホール
 今月の例会は、始めての企画の「懐かしの歌声喫茶」でした。運営は、備後音楽療法研究会事務局をされている音楽工房ムジカの中崎夫妻でした。
 最近復活し話題になっている歌声喫茶ですが、私自身は行ったことがありません。新宿にある「ともしび」というところが有名なようです。ちなみに、インターネットのHPがありますので、覗かれても良いのではないでしょうか。URLは、http://www.tomoshibi.co.jp/utagoe.htm です。
 さて、今日は唱歌、ゴスペル、フォーク、ロシア民謡などさまざまな曲がピアノ、ギター等の生演奏で歌われました。
 「びんご・生と死を考える会」としては、音楽を通して心の癒しにつながらないかということが企画の出発点でした。和やかな雰囲気の中、2時間はあっという間に過ぎました。どうやら当初の目的は達成できた(?)ようです。また、同じような企画も考えたいということで終了となりました。
 4月定例講演会
2001年4月28日(土) 午後2時〜4時 会場:福山市医師会館(4階演習室)
 本日の講師は、数野博さん(びんご・生と死を考える会 代表世話人)でした。
 テーマは、「米国・癒しの環境視察報告、JCAHOと病院の評価」でした。内容としては、患者中心のより良い医療を行うためのリスクマネジメントと医療環境の日米比較に関するものでした。
 講演は、今年2月にアメリカ・シカゴに癒しの環境研究会主催の視察旅行に数野さんが参加されました。その時の様子を中心にスライドを使って説明をされました。
 1)ドナルド・マクドナルド・ハウス
  各地の病院で治療を受けている重度の病気の子どもを持つ家族が宿泊できる施設です。
 2)プレスピテリアン・ホーム
  高齢者向けの総合コミュニティ施設。高齢者を対象とtした住居やナーシングホームがあります。
 3)ノースウエスタン・メモリアル病院
 4)JCAHO(医療施設認定合同委員会)
  アメリカ合衆国の約20,000の保健施設とプログラムの評価認定を行う組織です。

 日本で最近問題となっている医療事故は、アメリカでも当然起こっています。その医療事故に対して、医療事故を報告し、情報公開と自己決定に基づく患者中心の医療をすすめようという取り組みについての報告でした。人間は失敗をするものという前提で、起こった失敗から学び、同じような失敗を起こさないための方法をどのようにするのかということが大切ということを強調されました。 
 3月定例講演会・ホスピスボランティア養成講座合同企画
2001年3月24日(土) 午後2時〜4時 会場:県民文化センター福山(エストパルク)
 本日の講師は、永井照代さん(あいちホスピス研究会・代表)でした。
 テーマは、「私たちのホスピスを作った」でした。8年間にわたるあいちホスピス研究会の活動に基づいた活動について非常にわかりやすく話されました。永井さんの暖かく、大きな人柄が伝わってくると同時に、病気になることで浮かび上がってくる日頃の家族関係、自分の生き方などをもう一度見つめ直すことの必要性を実感しました。また、会を継続して行くことの大変さについても知ることができました。

 なお、今回の講演で第1回びんご・生と死を考える会主催のホスピスボランティア養成講座(全6回)が修了しました。6回すべて参加された方は43名でした。さまざまな理由ですべて参加できなかった方も多く、残念です。
 次年度も引き続き、ホスピスボランティア養成講座を開催する予定です。また、ホスピスボランティア養成講座を修了された方の継続した学習や、具体的な活動に関しても検討中です。
 詳しくは、後日掲示します。
 2月定例講演会・ホスピスボランティア養成講座合同企画
2001年2月24日(土) 午後2時〜4時 会場:県民文化センター福山(エストパルク)
 本日の講師は、山下和夫さん(関西福祉大学・講師)でした。
 テーマは、「傾聴とはどういうことか」で、講演と体験を交えた内容でした。
 傾聴に関するご自身の体験をふまえた内容は非常にわかりやすく、参加者の共感を誘っていました。後半は、いくつかの体験を通して傾聴を体験することでした。参加者の動機づけがあるためか、非常に内容の濃いものでした。
 参加者も100名を越え、非常に熱気のあるものでした。回を重ねるに従って、改めて参加者の積極性に感心させられます。






    


    講師の山下和夫さん              熱気あふれる会場の様子です
 1月定例講演会・ホスピスボランティア養成講座合同企画
2001年1月27日(土) 午後2時〜4時 会場:福山市医師会館4階
 今日の講師は、広島・ホスピスケアをすすめる会代表の石口房子さんでした。
 石口さんは、訪問看護婦としての活動の中から末期がん患者の「家に帰りたい」という希望がきっかけで始められた活動が現在に至っています。
 活動の内容としては、
1)ホスピスダイヤル(電話相談)・面談
2)患者会・家族会(遺族会)
3)ホームスタッフの教育・研修、ボランティアの養成
4)ホスピス設立の支援
5)情報サービス
6)在宅ホスピスの活動支援
などをされています。
 ホスピスボランティアとして活動をしていくためには、事前の養成講座の終了、そして実際の活動を行うために、レポート・面接を経なくてはいけません。さらに、月に2回の継続学習もされています。

 今回の公演内容は、今後在宅ホスピスケアを目指す私たちにとって、非常に示唆に富んだ内容でした。
今回のお話を元に、福山市においても同様の活動ができるようになることを目指したいと思いました。

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