![]()
「びんご・生と死を考える会」
活動内容 2000
![]()
| 活動内容を報告していませんでしたが、9月からびんご・生と死を考える会主催の「ホスピス・ボランティア養成講座」を全6回の予定で開始しました。 今日は、第2回の講座を月例会との合同企画として行いました。 内容は、霊的配慮(スピリチュアル・ケア)で、講師は田中百合子さん(パストラル・カウンセラー)でした。田中さんは、アメリカで実際にパストラルケアを行っておられた方です。 田中さんは、講演の中で人間が生きて行くには相手の霊的な存在を尊重し、そこに関わることを強調されました。それを、さりげなくギターを弾きながら、語りかけられるという趣向もありました。 大まかな内容は、次の通りです。 1)パストラル・ケアとは何か パストラル・ケアは、アメリカの病院では当たり前に行われていることです。その語源は、羊飼いという意味です。キリスト教の神父や牧師がチャプレン(相手の霊的な存在を宗教者として支える人)として、思わぬ状況になったときに、その人と共にいて、その人の気持ちを聞くのです。 2)スピリチュアル・ケア(霊的配慮)とは何か 人間は身体的存在であると共に、霊的(精神的)存在でもあります。その人が生きている、ということの意味を理解し、その人の生きていく上での「思い」を大切にすることが非常に大切です。 3)スピリチュアル・ケアをホスピス・ボランティアに生かすには その人の霊的な存在としての「思い」を聞くためには、まず「共にいる」、つまり時間を共有することが重要です。そして、その人の霊的な存在としての人生を聞き、話すことで相手が心の平安を得ることができるように援助します。 注 「霊的な存在」というと非常に宗教的な感じがあり、それだけで敬遠されるのではと心配します。しかし、その本質は、その人がどのような「思い」を持って生きているのかです。従って、スピリチュアル・ケアとは、その人と共に過ごすことで、その人の「思い」を聞き、理解することです。 その内容は人それぞれであり、その人の存在そのものに関わることです。宗教的なことがその人の存在の中心であれば、当然宗教的な意味での霊が重要でしょう。人によっては、家族のことであったり、友人のことであったり、仕事のことであったり、財産のことであったりするでしょう。その人がその人であるということは、その人がどのようなことを思い、考えて生きているのか(生きてきたのか)です。その生き方の中心的なものがスピリットであり、それを「霊的」と言う言葉で表現しているのです。 |
|
月例講演会が行われました。 講師:本家好文さん 演題:「がん治療からホスピス医へ」 講演の内容は、ご自身の現在までに至る経歴から始まり、現在の国立呉病院での緩和ケアについてでした。 治すことができない病気を抱える患者と多く出会うことがきっかけで、命の時間を長くすることが第一の医療から、苦痛を緩和し最期を充実した日々にする医療へと変化したということを話されました。 イギリスのプリンセス・アリス・ホスピスのスタッフの数を紹介されました。26床のベッド数に対して、医師6名、看護婦46名、訪問看護婦8名、医療ソーシャルワーカー3名ということです。設備そのものは日本の普通の病院と変わらないのに、行われているケアが充実しているということです。患者の数の2倍もの看護婦、そしてそれ以外のスタッフに関してもその充実ぶりが分かります。医療ソーシャルワーカーの数も驚きます。 私はつい自分が勤めていた分野の精神科ソーシャルワーカーの数と比べてしまいます。ちなみに、200床の病院でしたが、多いときで2名の精神科ソーシャルワーカーがいただけです。1人で100名の患者に対応しなくてはなりません。確か、日本精神保健福祉士会が患者50名に対し1名の精神科ソーシャルワーカーが必要としていますが、ホスピスの現状と比べるとその差に愕然とします。国立呉病院でも700床のベッド数に1人の医療ソーシャルワーカーしかいないそうです。 日本では「ホスピス」というと、ホスピスという施設が第一にあげられますが、イギリスでは「緩和ケア」という考え方であり、対応をいかに行うのかというところにその本質があります。また、時代的にも日本でホスピス(施設としての)ができたのは1992年ですが、イギリスではすでに施設(病院)での対応には限界があるとされ、在宅でのホスピスケアが当たり前になっていたということです。 これは、福祉の世界でも同じで、日本で施設をどんどん作っていた時期に、欧米では施設をなくそうという動きになっていました。そして、現在では地域・在宅で援助を受けることが当たり前になっています。 最後に、ホスピスに大切な価値観のことが話題に出ました。患者の価値観を大切にすること、医療者の価値観を押しつけないことを強調されました。このことは、私が関わる精神保健福祉や社会福祉においても同様であり、どのようにそれを行っていくのかを考える良い機会でした。 |
|
1 生と死を考える会全国協議会の活動の柱 1)死への準備教育 2)ホスピス運動 3)死別体験者への援助 2 びんご・生と死を考える会での追加活動 4)がん患者と家族への援助 5)心あたたかな病院運動110番活動 5)は下にある遠藤順子さんの了解を得て、故・遠藤周作氏が提唱してきた「心あたたかな病院運動」の一環として始めるものです。また、秋からはホスピス・ボランティア(傾聴ボランティア)を養成するための講座を開始する予定です。 今後の予定 6月24日(土) 午後6時30分開演 場所:ミントンホール 戦争問題を考える一人芝居「花いちもんめ」 宮本研作、出演:土屋時子、会費:2000円(前売りのみ) 7月15日(土) 午後2時から 会場:福山市市民病院 月例講演会 講師:国立呉病院緩和ケア病棟医師:本家好文さん 演題:「がん治療からホスピス医 へ」 会費:無料 |
|
5月21日(日) 午前10:00〜11:30 講 師:遠藤順子さん(故・遠藤周作さんの奥さん) テーマ:「心やさしい医療−市民のための医療・福祉講座−」 場 所:ふくやま芸術文化ホール(リーデンローズ)大ホール 講演の内容は、遠藤周作氏の闘病とその看病のことに始まり、そのときの医療(医師、看護婦)の対 応の良くなかったことがきっかけで始まった、心優しい医療を実現するための活動についてでした。 |
![]() 写真は、左から竹久さん、長崎、菅野さん(中国中央病院婦長)です。 |
| 講師は、かとう並木通り病院・緩和ケア病棟、ソーシャルワーカーの竹久寛子さんです。 講演の内容は、一般の人だけでなく、医療関係者もホスピスのことを知らないという話から始まりました。「ホスピスは死ぬために行く場所」といった誤った情報を医療者自身が発信しています。ホスピスは、病気になってもそれまでの生活を継続して送れるように支援する場所です。一人ひとりの生活に対するニーズをキャッチし、病気で自由がきかなくても、その人らしい生活を支える場所です。 その中で、ソーシャルワーカーは、特に社会的なニーズをキャッチし、その人の「生きる」望みをできるだけ叶えられるように支援します。医療が、どうしてもその人の「病気」に注目してしまい、「患者」として捉えるのに対し、ソーシャルワーカーはその人を「社会的な生活者」と捉えるのです。 そして、最後にはそのような病気(がん)になっても、普通の生活を送るために支援するスタッフとしてのボランティアについても話されました。ボランティアが関わることで、当たり前の社会生活に幅が生まれます。 今後、「びんご・生と死を考える会」では、ホスピス・ボランティアの養成を始める予定です。今日の話は、非常に役に立つ内容で、今後もいろいろと教えていただきたいと思ったのでした。 |
| 講師は、福山平成大学教授の木谷宜弘さんです。 ご自身の3回の入院体験をもとに、対人援助をボランティア活動とするときの原則について、ヒューマニズムの観点から話していただきました。その原則とは、1)インフォームドコンセントを行う、2)個人を大切にする、3)心のケアが大切、の3点です。 さらに、ヒューマニズムの観点からボランティア活動を行うときに大切なこととして、1)自ら進んで行うこと、2)人によって必要なことが違う、3)実利、実益とは関係ない、4)自分の世界を広げる、ということを生きがいとの関係で話されました。 |
| 「びんご・生と死を考える会」では新しい動きとして、緩和ケア・ボランティアの育成とボランティア活動を行っていきたいと考えています。その第1段として、「ヒューマニズムとボランティア」というテーマで、基本となる考えについて木谷宜弘さんにお話をしていただきます。 また、3月の月例講演会は、かとう並木通り病院 緩和ケア病棟 3部作(私が勝手に付けた名前)の3つ目です。医師、看護婦に次いでソーシャルワーカーの登場です。私自身は、ソーシャルワークが専門ですから、どのような話になるのかとても楽しみです。 |
| ラジオを聴いて参加していただいた方もおられたようで、多くの参加者があり、うれしい限りです。 講演のタイトルは、「インフォームド・コンセントと私」でした。ご自身の直腸がん手術以降の体験から起こった医師不信、そして、患者として安心して医療を受けることができるインフォームドコンセントの大切さについて話されました。 日本においては、インフォームド・コンセントが一回限りのイベントとして行われており、説明をすること、署名を取ることばかりが強調されていることを問題だと話されます。インフォームド・コンセントとは、単なる「説明と同意」ではなく、1人の人間である患者にきちんと説明をして、十分理解してもらい、自分に対して行われること(医療行為)を患者自身が納得できるプロセスを提供することであると強調されました。 そして、最後に医師と患者の間で、十分な話し合いが持たれることが大切であると締めくくられました。 |
|
来る1月22日(土曜日)、午後2時から、第169回「びんご・生と死を考える会」月例会が開催されます。 内容は、広島県立保健福祉短期大学教授:岡本珠代さん(医療倫理学)による講演です。 テーマは、「がんと共に生きる−私の選択−」です。場所は、福山市中央公民館(福山市花園町)です。 岡本さんに関しては、1999年7月28日に、「抗がん剤やめます。私の人生だから。」という見出しで、中国新聞(?)でも紹介されています。 その内容は、「岡本さんは、1995年以来、3年生の広島県立保健福祉短期大学で、医療従事者と患者の関係、現代の医療倫理の原理の尊重、患者の人格の尊重、福祉の向上などについて講義を続けてきた。抗がん剤拒否も、副作用の強い薬剤で患者の日常に苦痛を強いることに疑問を持ち、病気との闘い方、人生の終わり方は自分で決める権利がある、との持論からだ。」とあります。 なお、1月17日(月曜日)、午後6時5分から、エフエムふくやま(レディオBINGO)のイブニング・ステーションにて、私(長崎)がその内容や、「びんご・生と死を考える会」の紹介をします。良ければ(福山市周辺でしか聞けないかも知れませんが?)、お聞きください。 |
![]()
![]()