「びんご・生と死を考える会」
心あたたかな医療110番
相談の内容紹介 34

質問34
 このページを見つけたときは本当に感激しました。早速ご相談致します。

 父は現在71歳。5年前に直腸ガンの手術をして、かろうじて肛門は残っていますが、その為に排便障害がずっと続いて今にいたっています。(排尿の方は問題ありません)一日中便意があるのにトイレに行ってもまったく出ず、仕方なく下剤を飲むと次の日には5回〜10回も下痢状の便がでて おなかも痛く その日は横になってる状態です。
 でもその翌日は便意もなく調子は良いんだそうですが、次の日はまた一日中出ないのに便意が常にある・・・という状態が続いています。その精で外出が困難になったままです。主治医からはそれが後遺症ですとしか言われず、これといった対策なり、対処方法なりを伺うことは出来ないそうで、父もすっかりあきらめて家にこもったまま今にいたっています。5年目の検診では特に異常は見つからず、その点では安心しましたが、そうなると便のこと意外では全く元気な父をどうにかしてやりたくなります。下剤はコーラックで一日一錠を続けても出ないので二錠飲むと先ほどのような状態になっています。薬の種類、飲み方、こんなことでも少しは変化があると思うのですがその基準が分からないのです。

 市販の下剤をあれこれ試した方が良いのでしょうか。
 下剤を毎日続けても大丈夫なのでしょうか?
 父は市民病院で手術を受けました。このような状態になることは手術前に聞いていたそうですが、それが全く改善しないままとは本人も思っていなかったようです。
 インターネットで情報を探すことぐらいしか出来ません。このページを開けたことは本当にラッキーでした。

 どうかよろしくお願いします。
回答34
 ガンの経過としては良好ということになりますが、大変やっかいな後遺症です。本当に肛門を残す方が良いのか、人工肛門にすべきかの判断は難しいと思います。
 大抵の人が手術の前には人工肛門を嫌います。
告知していない場合には、なおさら無理をしても肛門を残そうとすると思います。しかし、無理して(技術的には人工肛門の方がずっと簡単です)肛門を温存すると、術後のQOLは父上のように必ずしも良いとは言えません。結局、わざわざもう一度手術をして人工肛門にする人もいます。告知が出来ていないのではないでしょうか。

 下剤は毎日続けても大丈夫です。
 下剤には二種類あって、便の水分を増やして軟らかにする薬と、腸の運動を強めて便を無理矢理押し出そうとする薬(市販の薬はこれが多い)です。普通は直腸にかなりの量の便がたまると便意を感じますが、その部分が無くなっていますので、肛門の近くに少しでも便がたまると、すぐに便意を感じるのだろうと思います。
 便を軟らかくする下剤を主に使って、便意があるのに出ない時だけ浣腸や腸の運動を強くする下剤を組み合わせてみる方法もあると思います。医者はガンを治すことを中心に考えますので、このようなことにはあまり熱心にかかわってはくれないかも知れません。むしろ同病の患者会で経験者の話を聴くか、自分で色々と工夫してみることになると思います。

 心あたたかな医療110番 内容紹介のトップページへ